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第53話「春の訪れ」 [その他]

「もう春がすぐそこまで来ているというのにマロクールには大雪が降りました。」

これはカルピスファミリー劇場「ペリーヌ物語」(1978/1/1~12/31)の
最終話(第53話)「春の訪れ」の冒頭のナレーションである。

もう40年も経つのに、3月末や4月になっても雪が降ると、このナレーション
を想い出す。
 
今観ても文字通り名作揃いの「世界名作劇場」の中でもこの
「ペリーヌ物語」の根強いファンは多い。

弟が難関高校に合格したのを喜んだ父が、前年に発売されたばかりの
ベータマックスX2(βII搭載機 SL-8100)を購入していたので、私はおこづかい
で買ったテープにこれらのアニメやドラマを録画して観ていた。

アニメブームの真っ最中で、「日本アニメーションに入社して、こういった
アニメ制作に関わるのも良いかもしれないな」などと思ったりしていた。

そして翌週、1979年1月7日、満を持して「赤毛のアン」の放映が始まるのである。


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秘密の箱 [その他]

父の遺品を整理している時に箱根細工(寄木細工)が見つかった。
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「これはどうやって開けるんだろう」と、あちこち引っ張ったりしていたら
何かの拍子に開いた。

中には数枚の便箋と、1枚の着物姿の若い女性のモノクロ写真。母ではない。

万年筆で書かれた達筆を何とか読んでみると、戦後数年経って父が
16才の時に付き合っていた20才の女性からの手紙だった。

手紙の最後には
「貴方はまだ将来のある身です。お別れしましょう。」みたいな文。

そういえば祖父が存命の頃、何かの折に「あの時は往生した(大変だった)」
と祖母と話していたのを聞いた記憶があった。

数枚だけ残っていた青少年時代の写真の父は若い頃の三浦友和みたい
だったもんなぁ(笑) (写真を見た兄と私「ぎゃははは、どこの美少年だよ!」)
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男のほうが意外にこういうのを残してると言われますが、私も学生時代に
もらったラブレターを何となく残してあるのでした。
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取ってぇ [その他]

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夕方からまた雨、と天気予報にあったので
「何か買っておこう」と追われるような気分になって
買い物に出かけた。

とりあえず目に付いた食べ物を適当に買ってやれやれと
ファミレスで休憩していた時のこと。

ドリンク・バーでコップに氷を入れていると、どこからか

「取ってぇ」

と小さな声が。

ん?と振り向くと3歳くらいの女の子が立っている。

両手で持ったコップには3/4くらいのアイスコーヒー?が。

「氷? 一個でいいの?」と聞くと、コクン、とうなずく。

氷を入れると「ありがと」。

次にガムシロの容器に手を伸ばしているが届かない。
ガムシロを取ってあげると次はストローの容器に手を
伸ばしているが背伸びしても届かないので1本取って渡す。

そのまま走って行く後ろ姿の長い髪を見ると何となく
「ふたりのイーダ」のイーダちゃんのようで
「まだ生まれてから髪を切ったことがないんだろうなー」。

自分のアイスコーヒーを飲んでレジで支払いながら
出口の方を見ると、その子が身を乗り出して
にー、と笑った。
同じテーブルの母親らしき女性はスマホに夢中(苦笑)。

昔から子供に声かけられる事が多いのだが
これくらいの事でもほんわかして幸福な気分になりました。

PS.
あのアイスコーヒーは、あの子がお母さんに持って行ってあげたのかも
しれないな。

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