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精工舎 100式陸軍飛行時計 [100式陸軍飛行時計]

小学校五年の頃だったか、倉庫でゴソゴソ探し物をしていると真鍮製の箱が出てきた。
中には変わった形の時計(写真はひろいもの)と自動小銃?の弾。
20111122124656.jpg

ちょうど子供の手の平くらいの大きさで、6の下の竜頭を巻くとチッチッチッ・・・と動き出した。
20111122124644.jpg
竜頭をグイっと上に引っ張って回すと時刻を合わせる事ができた。

翌日、小学校から戻って倉庫の時計を見ると止まっている。
「壊れているのかな?(実は1日計だったのだが)」。

サンドペーパーとやすりで表面の汚れを落とし、ドライバーを使って分解を試みた。

「ん? な~にをしてるんだぁ?」と笑いながら通りかかった父の表情が一変した。

「これは特攻隊員からもらったものなんだぞ!」

これはゲンコツが飛んで来る、と観念したが見上げた父は静かに時計を見ていた。
そして「ちゃんと片付けとけよ」と言って私の頭をなでて部屋に戻って行った。

その後2回の引越しで時計は行方知らずだが、サンドペーパーと小型ナイフで
表面を削り、新品の十円玉のようになった自動小銃?の弾は今も私の「宝箱」にある。
20111122125142.JPG
現在ではまた古びた十円玉みたいな色になっちゃったけどね。 しかし何の弾だろう?

「精工舎 100式陸軍飛行時計」
軍用機、戦闘機等で空を飛ぶ時に使われた時計です。計器盤に組み込まれました。
機内では基本的にはフランジの4箇所の穴にネジ止めして計器盤に固定します。

機外ではパラシュートの紐を通して首からぶら下げていました。
http://www.kodokei.com/pw_024_1.html (TIMEKEEPER社)
20111123091811.jpg
前列3名と右端の1名のかたがかけていますね。

石原慎太郎が制作総指揮・脚本の映画「俺は、君のためにこそ死ににいく」 (2007/日)でも。
20111123092321.jpeg

いずれも鉄道時計19セイコーがベースとなっています。
一般の時計と違って服部時計店などで一般販売はされず直接、軍に納入されました。

型式    皇紀    西暦    和暦
93式   2593年  1933年  昭和 8年
100式  2600年  1940年  昭和15年

皇紀2600年から規則により兵器の数字は、
海軍は零式(ゼロ戦など)、陸軍は百式(この100式陸軍飛行時計など)と命名。
P.S.
調べてみると陸軍は「飛行時計」、海軍は「航空時計」と呼称が違うんですね。
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