SSブログ

冬物語 (1972年11月13日から1973年4月16日) その1 [冬物語]

CS300 日テレプラス。
https://www.nitteleplus.com/search/?q=%E5%86%AC%E7%89%A9%E8%AA%9E
20120713224202.JPG

2011/07/19 原田芳雄さん逝く(満71歳没)。
コメント欄にも書きましたが、
それまで当時のテレビなどでは見たことのないタイプの人で
「日本にもこんなカッコイイ俳優がいるんだ」と思いました。 
ご冥福をお祈りします。

冬物語』(ふゆものがたり)』は、1972年11月13日から1973年4月16日まで、
日本テレビ系列の月曜スター劇場の枠で放送されたテレビドラマである。
夫に先立たれた未亡人と、男性との恋愛物語。  (ウィキペディア)

日本テレビ刊の原作小説。
先日、神保町の古書店で見つけて180円で購入。
カバーは古びてますが中のページはキレイ。
20110306.jpg
20120718AB.jpg
(第一話 アバンタイトル)

キャスト
浅丘ルリ子・原田芳雄・津川雅彦・大原麗子・高松英郎・宝生あや子・扇千景
南美江・原田大二郎・荒谷公之・鳥居恵子・渡辺篤史・下元勉・渥美マリ・弓恵子
ジェリー藤尾・マーサ三宅(特別出演)・下川辰平・松本洋子・中村伸郎
20120718OP.jpg
(第一話オープニング。 
 クレジットタイトルを排したことで浅丘ルリ子の美しさが際立つ)

港区高輪にある宗方財閥の邸。

宗方信子(浅丘ルリ子)が義母の房江(宝生あや子)とその妹の絹子
(南美江:何かというと声を震わせて「信子さん!」とヒステリックに
文句を言う)たちに急かされている。

幼い頃に父が失踪し母を病気で失った信子は弟の浩(荒谷公之)と
姉弟2人で生きて来た。

信子の父と親友だった宗方物産の植村(高松英郎)が姉弟の後見人
となり、成人後に信子は宗方物産へ入社した。

宗方物産社長の勝彦が信子を見初めて結婚したが、ヨットの遭難で
若くして他界し一年。
青山での葬儀の時刻が近づき着替えようと部屋に入った時、信子が
目にしたのは誰かに肩口を切られた喪服(絹子の仕業)。

プライドが高く独身の絹子は、信子の結婚を「(弟という)コブ付き」、
勝彦の他界後は
「遺産相続を放棄して宗方家から出て行け」と、いびり続ける。

(商船大学に進んだ弟の浩は未成年だったので、信子の結婚時に宗方家に
身を寄せていたが、絹子の発言を聞いて宗方家を飛び出し、アルバイトをし
ながら安アパートで一人暮らしをする)。

半年前に妻を亡くした宗方物産専務の植村(高松英郎)の事を、絹子(南美江)
は秘かに想い続けているのだがプライドが邪魔をして、宗方家のいわば使用人
にあたる植村には素振りも見せない。

植村は宗方物産の傍系企業である足立工業社長の足立圭子(扇千景)との関係
を続けているし、すぐに大騒ぎする絹子のヒステリーにはウンザリしている。
(植村は絹子の気持ちに気づいてはいるがずっと気づかぬふりを通している)

雨の中、すれ違った乾良之(原田芳雄)とぶつかった信子の数珠の糸が切れて
珠が散らばってしまう。
珠を拾う良之「これはいくつあったらいいんですか?  ・・・愚問だったな」  


  めぐり合うために生まれ
  愛し合うために生きる               
                    (信子が思い出した外国の詩)


信子の弟・浩(荒谷公之)は絹子のいじめに黙って耐える信子にも憤慨して車を
走らせ、歩道にいた谷沢順子(大原麗子)の足にケガをさせてしまう。
病院で良之と信子は再会する。 (第一話)。

20120731-1.jpg

テストドライバーの乾良之(原田芳雄)がコースで急に車を停めてヘルメットを脱ぐ。

フルスピードで走行していた良之を見ていた整備士の中には
「いまだにレーサーのつもりか」と非難する者も。
(テストドライバーに華美な運転テクニックは不要なため)

良之を兄のように慕う整備士の北川(原田大二郎)は
「乾さんはそんな人じゃないですよ」とかばうが・・・。
 
良之は将来を嘱望されていたレーサーだったが引退しテストドライバーになった。
(宗方物産専務の植村(高松英郎)が良之の父の工場との取引を停止し、
良之の父が自殺したため。 世間的には突然の引退理由は不明とされている。)

良之は去年、コースでの衝突事故で親友でテストドライバー仲間の谷沢を喪った。 
自分は助かってしまったと良之は自嘲している。
(事故は谷沢の運転ミスが原因なのだが)。

周囲には隠しているが時折、猛烈な頭痛が・・・。
(良之はまだ知らないが事故の後遺症による脳腫瘍)。
良之はこの頭痛を谷沢を死なせてしまった天罰、と思っている。

(ドラマでは良之がそう思っている描写が無いので、観ている側としては
「何故、良之は病院へ行かないのだろう? 精密検査を拒むのだろう?」
と思ってしまう。
でも、病気であることがはっきりしてしまう事への恐れは分かる)

谷沢順子(大原麗子)は衝突事故で亡くなった谷沢の妹で、兄の代りに
何かと世話をする良之を愛している。
(順子は新人のファッションモデル)。

順子が足をケガして入院した病室で、「一生、天井を見て暮らす」とか、
「パリでビッコのモデルが流行らないかなぁ」といろいろと甘えて、良之が
「いい加減にしてくれ、きっと治る。」と閉口するシーンはよく覚えています。

順子は病室に見舞いに来た信子と良之の様子から二人が運命的な愛に
落ちたことを見抜く。

あからさまに信子に敵意を剥き出しにしながらも、良之が順子を妹のように
しか思っておらず、良之の心には信子しかいない事を痛感し涙する順子。


一方、海外から帰国した宗方純二(津川雅彦)は、亡き兄・勝彦と同じく
信子に心惹かれていた。
兄のヨットでの遭難死から1年経った今、自分の真剣な思いを信子に告げる。

「あなたのことはあきらめない」と強く迫られ、宗方家に居づらくなった信子は
弟の浩(荒谷公之)が起こした事故の示談金のこともあり、植村(高松英郎)の
勧めで彼の秘書として働くことにする。
(自分で浩の示談金を何とかしようと決意したため。)

20120808.jpg
(幻想的な第三話オープニング)
 
植村(高松英郎)は信子と浩の父の旧来の友人であり、父の失踪後、信子が
十歳の頃から後見人として面倒をみるうちに真剣に信子を愛するようにな
っていた。

そんな植村にとって良之は邪魔者でしかない。
 
経営方針の相違から純二と対立する植村は、株の買い占めなどで宗方物産の
次期社長の座を狙っていた。

北海道への出張時、同行した信子に想いを告げ、強引な手段を取ってしまう。
早朝の湖で身を清める信子。

足立圭子(扇千景)は出張中の2人の様子を監視するために部下の栗原あけみ
(渥美マリ)を送り込むが、信子に同情したあけみは親身になって信子の世話を
して姿を消す。

201208231.jpg
(第四・五話のオープニング)

真剣に信子を愛しているとはいえ、暴挙に出たことを激しく後悔する植村。

植村から逃れてひとり支笏湖から帰京した信子は義母の房江(宝生あや子)
とその妹の絹子(南美江)から
「宗方の者が使用人の女中役か(秘書だが)」と叱責される。

「信子さん。
もし勝手な事をなさるなら、それ相当の覚悟をお持ち遊ばせ、と申し上げた
はずですわね」

出張中に植村の指示で足立圭子(扇千景)が有能な弁護士を使い、浩が
起こした事故の示談をまとめていた事を知った良之は、信子を非難する。

植村に辞表を出した信子は、谷沢順子へのせめてもの見舞金の費用として
亡夫・勝彦からのエンゲージリングを身を切られる思いで手放す。

弟・浩(荒谷公之)はホテルやガソリンスタンドでアルバイトし、せめて自分で
見舞金を稼ごうとするが、信子(浅丘ルリ子)を訪ねて宗方家へ忍び込んだ時に
目にした純二(津川雅彦)のトランクから思わず金を持ち出してしまうというトラブ
ルを起こし、信子に叱責される。
(純二が植村への対策として用意した一億円。
浩は初めて見た大金に驚いて札束を手にした時、人の戻って来る気配にあわ
てて金を持ったまま窓から逃げ出した)
20120919003116.jpg
(第九話からオープニングの主題歌が2番になりました。)

良之(原田芳雄)は示談金の件は植村(高松英郎)の独断であり、信子(浅丘ルリ子)
は無関係だった事を知り、非難したことを悔やむ。

クリスマスも近づいたある日、街角で頭痛の発作を起こした良之は病院に運ばれ
る。
翌日、テストドライバー馘首を宣告され、その場に現れたのはかつて父を自殺に
追い込んだ植村だった。

この会社には宗方物産の資本が絡んでおり、専務の植村の計略によるものだった。
(ドラマでは良之が植村を見張っていて、ゴルフ場で対峙する)

「乾君。君は誠実で一本気な男だからね。
しかしだからこそ君のような人間の存在は私にとって目障りだ。」

植村は信子が秘書でもあるが、それ以上の女性だ、と、そして良之は
邪魔者だと告げる。
(既に信子は植村に辞表を出しており、もう秘書では無いのだが)

「乾良之を愛している」とはっきり義弟・純二(津川雅彦)に告げた信子
だったが、純二はあきらめきれず信子への思いを口にして強引に迫る。

信子は身の回りを整理して宗方家を出る準備を進めていたが、とっさに
サンダルひとつで宗方家を飛び出してしまう。

 「踏み切れ!飛び越えるのは今!」。

弟・浩(荒谷公之)の部屋に身を寄せた信子は、浩の友人の健一(渡辺篤史)
の尽力でアパートを借りる事ができた。
当面の生活費はかっての学友の桜子(弓 恵子)が貸してくれた。  

テストドライバーの職を失った良之は従兄弟のいる気仙沼へ行き、
マグロ漁船に乗ろうとするが、松葉杖で歩けるまで回復した順子(大原麗子)
に懇願され、二人で東京を離れる。


「アニキは、順子にとって、なんなのかなあ・・・」
順子は慣れない酒の力を借りて自分の想いを良之に打ち明けキスを迫るが、
良之は妹扱いしておでこに軽くキスをするのだった。

一方、良之の頭痛の発作を心配する整備士の北川(原田大二郎)は精密検査を
勧めるが良之は応じない。

20121002-1.jpg
(信子が道を聞いたのは40年前の「気仙沼復興支援の宿「ホテル望洋」 HOTEL BOYO」)

信子は北川に来たハガキの文面から良之が気仙沼にいる事を知り後を追うが、
重なる心労の影響からか、順子と話した後に駅のホームで倒れてしまう。 
肺炎になっていたのだ。

連絡を受けた健一(渡辺篤史)は浩を探すが見つからない。
浩の恋人の植村典子(鳥居恵子)に聞くと、ベロベロに酔った浩を見た
植村(高松英郎)から立て替えた示談金のことで皮肉を言われ、
「三ヶ月で返してやる」とタンカを切って姿を消したらしい。 
 
浩の代わりに気仙沼の信子の元へ駆けつけた健一(渡辺篤史)。

肺炎から回復した信子は谷沢順子(大原麗子)から良之が船上で発作を
起こし、やむなく他の船に移り東京の病院へ入院したと知らされる。

北川(原田大二郎)は医師から良之の病状が重いことを知らされショックを
受けるが、気仙沼から戻った順子が駆け付けた時、良之は病院を飛び出し
ていた。

病院を飛び出した良之は駆け付けた信子と雨の中で出会う。
まるで2人が初めて出会った日のように。
しかし信子が肺炎の時に見た幸福な夢と、現実はどうしてこうも違うのだろう。

206831645.jpg

信子に初めて訪れた良之とのひととき。

そのアパートに絹子(南美江)がやって来て
「男と一緒に暮らしていながら、まだ宗方の姓を名乗っているなんて」
と散々イヤミを言って帰って行った。

宗方家では純二(津川雅彦)に見合いの話が持ち上がっていたが、絹子がしゃ
しゃり出て信子が良之と暮らしている事を暴露する。 ショックを受ける純二。

北川(原田大二郎)の懇願で検査入院を続ける良之は焦りと同時に生命の儚さ
を思う。
順子(大原麗子)は北川にねばって良之の病状を聞き出し、ショックを受ける。

信子は仕事を探すため、学友だった伊丹桜子(弓 恵子)を頼るが、
信子の美貌ならばと桜子はクラブ「ルビー」を紹介する。
もっと地味な仕事の方がと、自信無さ気に「ルビー」を訪れた信子は客として
来ていた純二と出くわす。
「僕の気持ちは気持ちはとして別におき、あなたの仕事ぐらい誠心誠意を持って
探しますよ」。

20121009.jpg

乾良之(原田芳雄)の病状について、良之と信子(浅丘ルリ子)以外の者たちは
衝撃を持って知る事となった。

医者はもっと大きな病院で精密検査を、というばかりで良之は歯がゆい。

病院を訪ねて来た谷沢順子(大原麗子)は
「今すぐ、良之さんと結婚して下さい」と告げ、信子を驚かせる。

「それができないならのならば、あたしはあなたを良之さんの前から
遠ざけるようにするわ。
どんな汚い手を使ってでも、そのために良之さんを決定的に失うことに
なってもかまわないわ」。

宗方の籍を抜くことを告げに宗方物産の純二(津川雅彦)を訪ねた信子は、
純二にカマを掛けられ、北海道出張の夜に植村(高松英郎)からされた仕打ち
を知られてしまう。
そこへ義母の房江(宝生あや子)が狭心症で倒れたという知らせが。

宗方物産の次期社長の座を賭けて植村と争っている純二が資金のために
宗方邸を抵当に入れた、と話した事がショックだったのだろう、と悔やむ純二。

良之の病室で順子(大原麗子)は改めて良之に想いを告げ、ずっと知らない顔
をしている良之は卑怯だ、と言って飛び出していった。
入れ違いに入ってきた医師にもっと設備の整った大学病院へ、と告げられ荒れ
る良之。

テストドライバー仲間で親友だった谷沢の事故死の後、酒を飲むようになった
良之は心配する北川を連れてバーへ行く。
「あの時、俺はあるいは谷沢のあとを追って死んだのではないだろうか。
ここにこうして酒を飲んでいる俺は、俺の知らない男なのかもしれない・・・」。

順子(大原麗子)の残した言葉を気にしながらも倒れた義母・房江(宝生あや子)
の面倒をみる信子。
幸い絹子(南美江)はスキー旅行で不在だ。
宗方の嫁として最初で最後の嫁らしいことをしよう。それから私は私の道を・・・。

一方、植村典子(鳥居恵子)は父(高松英郎)の憔悴した様子が気になっていた。

3月の株主総会前に足立工業社長の足立圭子(扇千景)や部下が純二の側に
付き、形勢不利な状態になっていた。会社の経理を動かした事も知られてし
まった。
「今こそ・・・私には、もう信子しかいない」。
宗方物産へ出向き、辞表を提出する植村。

20121011.jpg
(珍しく「冬物語」のロゴが左側の15話)

整備士を辞めてトラックの運転手になった北川(原田大二郎)は、良之に懇願
されて配送先の京都へ連れて行く。
疲労で風邪気味の信子を心配して弟・浩(荒谷公之)も京都へ向かう。
清閑寺にいる良之をやっと探し当てる信子。

20121015.jpg

何故、京都まで来た、という良之の問に
「あなたの子供が欲しいんです」
「・・・無茶苦茶な女だな」
「あなたを愛しています。」
「・・・馬鹿な女だ」
「あなたの馬鹿な質問にお答えします。
私はこの言葉を言うために東京から京都まで来たんです。 結婚して下さい」

20121018.jpg

良之の左手には時折、震えの発作が出ていたが自らの
「ハンドルを握っている間は大丈夫」というジンクスを信じ込もうとしていた。
だが、ついに視界が霞んでよく見えない現象が出始める。

良之は「北川運輸」(といっても社長兼社員だが)を始めた北川(原田大二郎)
に頼んで、トラックで北海道への陸送に出発する。北川を助手として。

---------------------------------------------------------------------------
原作では自身の寿命が残り少ないことを知った良之は、愛する信子を巻き込んで
良いのかと自問し、別れの手紙を書くが、手紙は出さぬまま北へ旅立とうとする。
せめて北川にだけは挨拶して行こうと訪れると、北川が信子に連絡し、北海道へ
同行する。

事故の賠償金のため、バイトを転々とする浩(荒谷公之)は商船大学も辞めてしまい、
幼い頃に失踪した父、宗方家、植村(高松英郎)など他人を憎む気持ちが大きくなる。
  
そんな浩とケンカ別れした植村典子(鳥居恵子)は長谷川健一(渡辺篤史)の明るさと
誠実さに癒され、惹かれていく。 

植村は宗方物産を辞した後、北海道へ向かう羽田空港で幼い頃の信子のことを
思い出す。

家に好きな客が来るとクツを隠してしまう。植村にも「おじちゃまが信子と遊んで
くれるまではクツは返さない」と言う変わった子だった。
(このエピソードは第五話で信子が思い出として良之に語っている)

植村によくなつき、「大きくなったら植村のおじちゃまのお嫁さんになる」と
言って植村を苦笑させた。
そんな信子が笑わない女の子になったのは、母を亡くし父に捨てられた時か
らだった。
---------------------------------------------------------------------------
20121022.jpg



原田芳雄を兄のように慕う整備士の青年・北川真として原田大二郎が出ていたが、
何だか騒がしく欝陶しいヤツだ、と思っていた。
最終回近くで2人が石狩で、雪で作った教会で結婚式を挙げる時も「オレが司祭を
やるよ」とか。
その直後、良之の悲痛な叫び。
「見えない・・・!な・ん・に・も、見えなーーい!!」

(今回、40年ぶりに放送を観たが、北川(原田大二郎)は誠実で実に良い
ヤツである。
原田大二郎はこの後、TVのバラエティに進出したので騒がしいと思ったの
はその後のイメージのせいかも?)

20121023.jpg
(第二十話からオープニングの主題歌が1番に戻りました。)
20121024.jpg
20121025.jpg
20121029.jpg
 
ラストシーンは原作と異なり、2人で海岸に座り寄り添って海を眺めている。
静かに息を引き取る良之。信子が泣きながら支え起こそうとするが・・・。

---------------------------------------------------------------------------
原作では北へ逃避行のように姿を消した乾と信子の行方を、信子を愛する
植村(高松英郎)と義弟・純二(津川雅彦)は必死に探す。

植村は支笏湖の近くでかつて失踪した信子の父(植村の昔の友人でもある)を
探し出すが、昔の交通事故の後遺症で、丸木というその画家にはもはや自分の
本名もかつての記憶も残ってはいなかった。

雪の中の無人の教会での結婚式の後、良之は事故で死なせてしまった親友で
テストドライバー仲間の谷沢の墓へ向かう途中で息絶える。

「あなた!しっかりして!良之さん!!」信子の悲痛な叫び。

信子は良之の代りに花束を持って吹雪の中を進む。 
「姉さーん!」 後を追う弟・浩。

車を走らせていた純二は吹雪の中に一瞬、信子の姿を見たと思い車を停めるが
姿は無い。
まだ信子を愛しているから幻を見たのだ、と純二は思う。

良之に託された花束を持って雪の中を必死で歩く信子。

追いついた浩がかばうようにその肩を支え、歩いて行く姉弟の姿は
やがて吹雪に消されて・・・。
・・・という感じです。
---------------------------------------------------------------------------


長い冬は終わりを告げ、春を迎えようとしている。

20121029-2.jpg

弟の浩と2人、靴を脱いで裸足で線路の上を歩いて行く信子・・・。
短かったが精一杯、愛し合った良之との思い出を胸に、生きていこうと
決意した信子の表情は明るい。

札幌という地名に憧れましたっけ)

昔の日本テレビのドラマの主題歌は名曲が多いなぁ。
「冬物語」 フォークロバース

冬物語_OP_#22_残された時間 投稿者 sicilian72

2丁目3番地」(1971年1月2日から3月27日)
「目覚めた時には晴れていた」 赤い鳥


3丁目4番地」(1972年1月8日から1972年4月8日)
「さよならをするために」 ビリーバンバン


さよなら今日は」(1973年10月6日から1974年3月30日)
「愛の伝説」 まがじん

まがじん  愛の伝説 投稿者 kkkk12120928

坂田晃一 テレビドラマ・テーマトラックス

坂田晃一 テレビドラマ・テーマトラックス

  • アーティスト: テレビ主題歌
  • 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックダイレクト
  • 発売日: 2012/06/27
  • メディア: CD



nice!(62)  コメント(28)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 62

コメント 28

がり

昔のドラマは確かに主題歌にいい曲が多いですね。
冬物語のドラマのキャスト すごいですね。
内容は覚えてないので、
大人になった今、見てみたいかも。

by がり (2011-03-06 11:34) 

k_iga

「冬のソナタ」が放映された時、「冬物語」の設定を一部流用したという話を
聞いた事がありました。
by k_iga (2011-03-06 14:35) 

uryyyyyy

k_igaさん、こんにちは。

いつもお世話になっております。

たまに実家に帰ると、いつもCSで
過去の火曜サスペンス劇場がついています。
なんか、今見ても結構楽しめるのですよね。
それに比べると最近のドラマは質が落ちている気がします。
by uryyyyyy (2011-03-06 14:49) 

某北海道の人

こんばんは、
うろ憶えなんですけど原田芳雄さんが天井裏に鉄道模型を走らせているのって「3丁目4番地」でしたっけ?

by 某北海道の人 (2011-03-06 20:34) 

k_iga

あ~、そうそう!
石坂浩二と原田芳雄の2人が天井裏に上半身突っ込んで
電車を走らせてましたね。
2人とも「2丁目3番地」と「3丁目4番地」に出ているから、
どっちのドラマでしょうね?

ネットで調べましたがハッキリしませんでした。

by k_iga (2011-03-06 21:51) 

ゆうのすけ

この頃の主題歌って 今のようなタイアップって色合いが少なく 一曲一曲が番組(ドラマ)に 溶け込んでいましたよね!^^にゃはは
by ゆうのすけ (2011-03-06 22:38) 

pandan

ドラマは観てなかったけど、
曲は懐かしいですね〜
by pandan (2011-03-07 07:13) 

たいちさん

このドラマは知りませんが、写真を見ると、みんな若いですね。
by たいちさん (2011-03-08 18:04) 

k_iga

原田芳雄はそれまでに見た事が無いタイプの俳優でした。
松田優作が心酔して、彼の一挙手一投足を真似した、というのも
ナルホドと思いました。
by k_iga (2011-03-09 03:27) 

ようこ

原田さん、ほんとに素敵でしたね~。
長髪がこんなに似合う方、他に居ませんでした。
美しい透明感のあるメロディーがこの物語を更に魅惑的にしていました。
あぁ~、もう一度見たい~!

by ようこ (2011-04-28 22:33) 

tateichi_m

冬物語が始まった高3~から観ていましたが、
ラストシーンは忘れていました。
札幌に赴任して通算4年になりますが、札幌冬季オリンピックが開催された頃ですね。
冬物語の続きで、2丁目3番地と3丁目4番地、
ビリー・バンバンで下書きしていました。
by tateichi_m (2011-05-30 01:12) 

へんしう長

私の原田体験は79年TBSの
「たとえば、愛」でした。お相手は大原麗子、共演は津川雅彦で倉本聰作品です。ラジオ深夜放送がモチーフで、当時の風俗である深夜喫茶のゲーム卓が効果的に使われていました。
原田芳雄が次にその存在感を示したのは映画「ツィゴイネルワイゼン」でした…
この2作で、私の中では決定的な存在です。
by へんしう長 (2011-07-20 09:00) 

ぼんぼちぼちぼち

また一人 日本を代表する名優が旅立たれやしたね・合掌

原田さんが歌っておられたブルースも好きでやす(◎o◎)
by ぼんぼちぼちぼち (2011-07-20 13:32) 

ピスタチオ

「大鹿村騒動記」見てきました。すこぶる元気そうに見えるのに…。舞台挨拶をテレビでみたときはショックでしたもん。あの痩せ方って…。映画は見る人がいて初めて「映画」になることをよくお分かりだったのでしょうね。どうしても舞台挨拶に出られたかった気持ちがよくわかります。素敵な作品でした。本当に残念です。
by ピスタチオ (2011-07-21 21:18) 

k_iga

「ツィゴイネルワイゼン」は初めての鈴木清順作品で、全体の妖しいムードと
長かったなぁ(2時間)という記憶しかありません。

舞台挨拶の時「痩せたな~」とは思いましたが、亡くなるとは全く思わなかった
ので衝撃でした。

by k_iga (2011-07-21 22:25) 

chiko

脚本よく手に入りましたね。ストーリーがわかり、感激です。そういう話だったんですね・・・。
冬物語の主題歌と都会的な原田さんと浅丘さんの雰囲気を子供ながらに覚えています。北海道のどこが具体的にロケ地になったのか知りたいです。支笏湖も出てきたという噂もあります。札幌はどこが出てきたのでしょうか。
ぜひDVDになったらいいですね!
by chiko (2011-09-06 18:58) 

k_iga

>chiko さん

この本は当時、読売新聞社から発売されていた原作小説です。
日本テレビ刊、第二刷・定価480円。
神保町の古書街で見つけて懐かしくて購入しました(180円でした)。

読み返してみたら、植村が記憶を失った信子の父を見つけたのは
ご指摘のように支笏湖でした。

原作小説には出演者と配役の記述が無いため、
私が谷沢純子役をずっと鳥居恵子さんだと思い違いしていたように
皆さんの御指摘でこの記事がより正確になって行くのは有難いです。

最終回近くがストーリー変更されたのは、日本テレビに助命嘆願書が
殺到したのも一因と記憶しています。


by k_iga (2011-09-07 05:37) 

はっち

ふと、荒谷公之さんはこの頃どうしているのかしら?と思い立ち、ネットで調べたらこちらにたどり着きました。
冬物語の第一回は修学旅行中の京都、女子高生5~6人でキャーキャー言いながら見た忘れられない思い出です。大人の恋愛のかっこよさに胸をふるわせました。数珠がこぼれていくシーンは今でも忘れられません。
あの頃の芳雄さんが、ずっと心の隅にいます。懐かしい思い出を呼び戻していただきました。ありがとうございます。
by はっち (2012-03-24 11:00) 

k_iga

修学旅行中に友達と観たドラマ、というのも思い出深くて良いですね。

信子(浅丘ルリ子)が宗方家を出て、一時、弟の浩(荒谷公之)の
安アパートに身を寄せていると絹子(南美江)が探し当てて
「宗方財閥のものがよくもまあこんなみすぼらしいところに」とか
イヤミを言うシーンはよく覚えています。

by k_iga (2012-03-24 19:00) 

asami

k_igaさん

子供のときに見たドラマで、大人になってからも忘れられないドラマ、それは「冬物語」と「冬の旅」です。「冬物語」は雪の中のシーンしか記憶に残っていないのに、ずっとずっともう一度見たいと願い続けてきました。折りにふれて検索したり、主題歌をYou Tubeで聞いたりしていましたが、再放送されていたんですね。録画が残っていなくて再放送されることはないだろうとのことだったので、びっくりしています。海外在住なので、仮に知っていたとしても見れなかったのですが(残念無念!!)。でも、k_igaさんが画像とストーリーを丁寧にアップされていて、感激でした。原田芳雄さんは素敵ですね。このドラマでファンになって、大学時代に「竜馬暗殺」で惚れ直して、それからずっとファンです。だから、昨年はほんとうにショックでした。もうあんな役者さんは出ないでしょうね。残念です。

by asami (2013-01-16 21:28) 

k_iga

> asami さん
昔はVTRが高価だったので繰り返し使用したため、ドラマなどはほとんど
残っていないそうですね。
「冬物語」も残っていない、と聞いていたのでとても残念に思っていましたが
去年の夏に原田芳雄さんの一周忌という意味もあって放映され驚きました。

「冬の旅」(1970)は田村正和さんがとても暗い表情をしているシーンの
写真を雑誌で見た記憶があります。
いつか観ることができると良いですね。
by k_iga (2013-01-17 06:42) 

kimi

お久しぶりです!!

冬物語再放送が終わってしまい祭りのあとの寂しさのような気持ちです。
本当に昨年は奇跡の一年でした。

先程、YouTubeを検索していたらお宝映像がありました。
素晴らしくて見入ってしまいました。

http://video.search.yahoo.co.jp/search?p=%E5%86%AC%E7%89%A9%E8%AA%9E+%E5%8E%9F%E7%94%B0%E8%8A%B3%E9%9B%84&aq=-1&oq=&ei=UTF-8

by kimi (2013-02-18 15:46) 

k_iga

>kimi さん
「冬物語」も再放送が未定だしDVD発売の情報も無くて寂しいですね。
YouTubeの動画、このブログの画像を使って物が多くて苦笑です。
でも雰囲気あって良いですね。

by k_iga (2013-02-19 00:32) 

リボン

原田芳雄さんの隠れファンです。中学生の頃で、冬物語は大人すぎて・・でもみてましたよ。回りはみんな郷ひろみとかのファンばかりでしたね。私は、原田さんの顔が好きで、サングラス取ったら優しげで、イケメンなのになぜ隠す?!と思っていたらシャイだったのですね。60才過ぎた頃から益々渋くて良かったです。今年の夏頃映画ができるてか、楽しみです。
by リボン (2016-03-02 16:51) 

k_iga

>リボン さん
>今年の夏頃映画ができるてか、楽しみです。
原田さんの追悼で未完成映画の公開でもあるんでしょうか?

by k_iga (2016-03-26 01:33) 

タケ

当時、小学校6年生から中学1年生でした。
大人の恋とはこういうものなのかと家族で見ていました。
あの頃は世の中はまだ夢がありキラキラしたものがあったように思います。懐かしくて当時を思い出し涙が出てきました。
有り難うございました。

by タケ (2016-11-01 22:09) 

藤野葉子

はじめまして。
youtubeで 冬物語 を みつけて 懐かしい思い出を かき集めています。
原田芳雄さんと浅丘ルリ子さんのシーンが抜き撮った状態しかなくて、全部見ることができないか、あれこれ模索しておりましたが、残念なが手がかりつかめません。そのさなか こちらのブログに巡り合い、 「冬物語」の文庫本を目にしまして、これも何とか手にはいらないか、探っておりますが、 今のところ、 国会図書館に保管されている以外、 みつかりません。

お手持ちの文庫本 当方に貸していただくことって できないでしょうか?
突然、ずうずうしいこんなお願いですが、 どうしても 手にとって 当時の情景に触れてみたいと思い、 ダメ元で おたよりするしだいです。
または 古書でも なんでも 手に入るすべを ごぞんじでしたら おしえていただきたいと・・・。 
ほんとに思い余って 勢い、 このようなお願いを している自分も どうかしてると おもいつつ 見ず知らずの貴殿へ お便りさせていただきました。
はてさて、送り先の住所とか どのようにお伝えできますか? また かかる料金すべて自分が負担します。 とかいって、 だめでもともとなので まずは ご返答いただけたら大変ありがたく。。。 それもまっていればよいでしょうか?
よろしくおねがいいたします。
杉並区在住 藤野 葉子 と申します。 

by 藤野葉子 (2017-11-17 12:43) 

k_iga

日本テレビ刊の原作小説はドラマ開始時に発売されたのですが、よくあるようにその時点では脚本は全部は完成はしていなかったと思われます。

小学生だった私は放映終了前に結末が知りたくて書店で立ち読みしたのですが、原作では信子と浩の姉弟も吹雪の中に消えて行く・・・というラストでドラマとは異なります。

ドラマに感動されたかたが原作を読んでも違和感が残る、と思われますが。

原作の単行本(文庫本ではありません)は偶然に神保町の古書店で見つけましたが、15年以上昔のことです。ヤフーオークションなどを定期的に探してますが出品されているのは見たことがありません。

お貸しするのは構いませんが、私は横浜に住んでおりますし何かうまい方法があれば、と考えております。

取り急ぎ。
by k_iga (2017-11-18 02:43) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。